気が付かれなかった取り替え子

ここは、とある人物の出来事が手記として現れる隙間の世界です

子宮筋腫で子宮を取った地球外生命体の日記⑧

注意書き付き案内所

lunatic.hatenablog.jp

『子宮筋腫で子宮を取った地球外生命体』シリーズを読む前に、リンク先の『注意書き』を読んで欲しいが
 ザックリ説明すると
『私の書いている事はあまり鵜呑みにせず、参考程度に捉えてくれると嬉しい』
 だよ!

前回

lunatic.hatenablog.jp


日記⑧

手術日

 朝。
 昨日指示された通り、弾性ストッキング装着!
 ちなみに手術をする前は基本

  • ショーツ
  • 弾性ストッキング
  • 病衣

 しか身に着けてはいけない為、ブラトップは寝る前に脱いでそのまま付けずに過ごす。
 婦人科病棟だからか男性は医師など合計2~3人しかおらず、見舞客もさほどいない上、病衣の布が厚いからか構造的にか胸の形は出にくい。
 だから気は緩みっぱなしである。
 そして朝ヨガの中からベッドの上でも安全にできそうな、バランスが不安定にならない物を行う。

 そう言えば胃の不調とかが薄れているな~と思い気が付いた。
 昨日の昼と夕食後に便を柔らかくする為に飲んだマグミットの効果かもと……!
(マグミットは便を柔らかくする以外の効果もある)
 嬉しい。

 相部屋だった妊婦さんがどこかに行った後(手術で移動か部屋を変えたのかも)、今度は今日の3番目に手術をする人がやって来た。
 その子は若そうな子だ。もし先生が一緒なら私の次に手術をするのかな?
 昨日と今日で同じ部屋に同日に手術をする人が集まって、面白い。

 食べ物は昨日の21時までで、飲み物は今日の0時から禁止。
 だから食べる事も飲む事も出来ない。
 ね……、ねるちゃんは手術日の9時まで飲んでOKだったのに……。
 と思いつつも、点滴もあるし喉は乾かないよね? と不安になりながら9時くらいに点滴開始。
 だけどなるべく動かないようにはしていた。

 私が入院した病院は、ウンチさえ出れば浣腸はしないという医療方針だったんだけど、中々便意が来なくて焦りつつも
『リラックスしてると来るからな……』
 とスマホを弄りだす。
 そしてSNSを見ていた時、便意が来てウンチが出た。
 元気な形だけど10センチくらい。
 でも浣腸はしなくてもいいよってなったので、取り合えずこれで一安心。
 としていたら、また便意が……。
 するといかにも
『便を柔らかくするお薬で出て来ました!』
 という量の便が大量に出て、ビックリした。
 看護師さんに報告をしたら「浣腸しなくてよかったですね」って言ってた。
 もししてたら、えらい事になってたよ
(;´д`)トホホ
 ちなみにそのうんちの所業で便器の中も汚れてしまったので
「相部屋の子もいるし、このままは嫌じゃ!」
 と看護師さんが来たら話そうと思いつつも、話す前に時間を置いて水を流すなどして必死にそこそこ綺麗にしていた。

 手術室看護師さんが来て、眠くなる薬(だったかな?)が強い薬だから、血管にそってピリピリするよとか、しばらくチューブが口に入ってるよとか話した。
 でも大体忘れちゃうから、起きた時チューブを噛まない様にって覚えてて。(嚙んじゃうと抜けないから)
 って言われた。

 そのあとくしゃみが出たけど、とっさにお腹を押さえられない。
 私はもう駄目だ。

 12時15分に手術決定。
 1人目の人が凄く早く終わったみたいで、看護師さんもびっくりしていた。
 15分前にベッドで移動なのでそれまでにトイレに行って、髪を念の為二つにしばって*1、貴重品(スマホ)をしまって、準備万端。
 そして今日の担当の看護師さんとベッドの上の物をどかして、ベッドの上に鎮座していた百太郎ともお別れし、ベッドサイドの柵を上げ、看護師さんに貴重品入れの鍵を託し、私は優雅に寝ながら手術室へ。
 その間、看護師さんから「ぬいぐるみは(カエルだから)無事帰るっていう意味ですか?」と聞かれたので、名前は百太郎で、百太郎は私の友達みたいな存在で20年くらい一緒で、父ガエルと母ガエルと妹ガエルもいて、本当は父ガエルを連れてきたかったけど大きかった事、一番小さな妹ガエルは物足りなかった事で百太郎を連れてきたとめっちゃノリノリで説明した。
 なので看護師さんも(多分)百太郎が私のイマジナリーフレンド的な存在だと察したらしい。
「持ってきましょうか?」
 ってめっちゃ心配して聞いてくれたけど、さすがに邪魔になって医療関係者に迷惑が行きそうなので「大丈夫です」って答えておいた。

 ベッドから降りてサンダルを履いて、どこを手術するかとか名前とか答えて、帽子を被り手術室の中に入って手術台の上に寝た。
 ブログで見た通り細いなーって思いながら横になって「気分はどうですか?」と聞かれたから
「少し緊張しています。あとお腹がすいたから早くご飯が食べたい」
 って答えておいた。
 早ければ明日食べられるかな? って言ったら、難しいかな? って言われてションボリ。
 パルスオキシメーターが爪の変な所に引っかかってちょっと痛かったので、『このまま手術は絶対いや!』と慌てて爪に引っ掛かって痛い事を伝える。
 こうして麻酔をして、腕がピリピリして寝てた。

 夢とかは見なかった。(というか、覚えてないだけか?)

 目が覚めたら、めっちゃ熱い!
 あっちー!「熱いです! 早く毛布をどかしてください!!!」って訴えたけど、声が出ない。
 ねるちゃんの話を聞いていた私は「手術後は私は何も喋らないでおこう」って思っていたのに、何たる伏兵!
 一生懸命動かない手を動かしジェスチャーでどうにか意思を伝えようと無駄足掻きをした。
 その間、口の管を抜かれた気がするのだが(実は術前はそれがちょっと怖かったのだが)もう全然そんなのに構ってられない。
 そして震える体。
『手術で使ったお薬の副作用とかで、震えてる?!』
 とか思う。
 そんな中、「深呼吸してください」の言葉で深呼吸しようにも、それ所じゃない!
 体が震えて歯を食いしばって体も曲がるし深呼吸できない!
 そして暖められようとするし、私は『あ、これ。しばらく苦しい奴だ……』と絶望した。
 そしてどのタイミングかは分からないけど、テープ式紙おむつを履かされてるな。とか、バスタオルで移動させられてるなとかは何となく覚えてる。
 先生(?)が、取った子宮の重さが55グラムとかも言っていたような?*2
 あと、看護師さんにベッドを押されてる時、何かのはずみで酸素マスクに何かが当たってズレちゃって。*3
『あ、ズレた』って思いつつも『この程度なら大丈夫だよね』とか思ってたんだけど、だんだん息苦しくなって*4
『看護師さん、ちゃんと気が付いてくれるよね?』ってハラハラしてた。
 もちろんちゃんとすぐ気が付いて直してくれたよ。
 こうして私は酸素マスクのありがたみを知ったのだが……。

 病室に戻った後は、体温の調整があまりできない感じというか、寒く感じたり熱く感じたり、それが身体全体ではなく足だけとか部分的にで。
 いや、普段から足の裏付近が熱くて関節は冷たいとかあったけど。
 それで何度もナースコールしたし、痛みで何度も呼んだ気がする。
 痛みの方は普段なら我慢できたくらいでも呼んでたかも?
 いや、痛くてうまく眠れなかったのかな……。(この辺りはよく覚えてない)

 痛みは「痛みレベルは5です」と、入院前に練習しておいたフェイススケールの伝え方で伝えたんだけど、最初は私が練習してきたとは思わなかったのか、発音が(麻酔の影響で)上手く行かなかったのか、伝わりにくかったみたい……。

 あと、病室の間取りが元々入っていたのと違う気がする。
 窓辺だ。
 とか思ってた。

 それと普段は丸めた毛布で高めの枕にしてるのに、枕がない!
 だから段々首回りがめっちゃこって来た。
 いよいよ『ヤバイ!!!』
 なって看護師さんを呼んだら、使っちゃダメなんだそうで……。
 でも、ベッドの頭部分を気持ち上げてもらった。

 背中回りも段々こって来る。
 寝返り許可が下り寝返りの仕方を教わるも、心電図、パルスオキシメーター、血圧計(こいつのせいで腕が曲がらない)点滴、おしっこの管(尿道カテーテル?)、足のマッサージ機。
 のお邪魔コードにお邪魔管が邪魔邪魔すぎて寝返りしずらい。
 ただでさえお腹が痛くて体を動かすのも辛いのに、体の向きをこいつらのせいで変えづらい上ベストポジションに体を横にできない。
 血圧計が邪魔で体を若干横にしても腕が曲げられず、腕は大抵柵に当たってた。
 でも体は凝り固まってゆく……。
 辛い。
 そして血圧計は腕を少しは曲げられるようにしてもらったけど、変な所にマジックテープが付いちゃったみたいで、反対側には寝返りがほぼできなくなってしまう。(翌日辺りに直してもらった)
 なので、ひたすら中途半端な寝返りを打ってはすぐに元に戻るを繰り返してた。
 スケジュール予定では『2時間毎に体の向きを変えましょう』とあるけど、多分私はそれよりも頻繁に身体の向きを変えては「コレジャナイ」で戻るを繰り返していたかも……。

 それとナースコールした時とか、喋るのがちょっとやり辛く感じた。
 喋ろうと思えば喋れるんだけど、喋る前に大体
『私、喋れるか……?』
 なってた。

 麻酔の影響かな? ってなる部分とか、普段より上手くできない事が色々とあったけど、術後せん妄にはならなくてよかった。

 けど、おならが出ない。*5
 大丈夫か?

 

補足

 書き忘れていたが、月経2日目に入院した。
 そういう理由もあり、経血で汚れた時用など不測の事態を考慮して予備の服も持って行った。

 前回に書くのを忘れたが、病院は消灯後も割と明るい。
 私の感覚だと豆電球より明るいかな?
 という感じなので、明るいと眠りづらいという場合はアイマスクを持って行った方がいいかも。

 麻酔後は首・肩・背中のコリがきつかったので、寝たまま出来る体のほぐし方とかあればそれを練習してから入院した方がいいかな……。
 なってる。

 足のマッサージ機はウザがられる事が多い様だが、私はコードが邪魔程度で特に何も感じなかった。
 が、元々「工事の音は気にならないけど、人の声が聞こえると集中できない」っていう傾向の地球外生命体なので、そっちの関係かも。

 今回初登場の動物も、過去に持っていたor姉が持っていたぬいぐるみ。
 ちなみに私はウサギとかピンク色とかのぬいぐるみ以外大抵男の子にしてしまう癖があるので、女性はウサギにどうしてもなってしまう。

 


次回

lunatic.hatenablog.jp

*1:帽子を被ったり寝る都合上、髪が長い人は必要。ただ私はそこまで長くないので『念の為』

*2:実際は595グラム

*3:しかし麻酔の影響があるので、色々勘違いかも

*4:ただ、不安になるとパニック発作の様な症状が出て息苦しく感じたりもするので、関係ないかも

*5:おならが出ないと飲食ができない