気が付かれなかった取り替え子

ここは、とある人物の出来事が手記として現れる隙間の世界です

子宮筋腫で子宮を取った地球外生命体の日記⑨

注意書き付き案内所

lunatic.hatenablog.jp

『子宮筋腫で子宮を取った地球外生命体』シリーズを読む前に、リンク先の『注意書き』を読んで欲しいが
 ザックリ説明すると
『私の書いている事はあまり鵜呑みにせず、参考程度に捉えてくれると嬉しい』
 だよ!

前回

lunatic.hatenablog.jp


日記⑨

手術後1日目くらい

 手術後~1日目のどこかで看護師さんから「取ってほしい物とかありますか?」って聞かれたんだけど、スマホを使う余裕も百太郎で遊ぶ気力もない。
 確か体が痛かったりだるかった様な……?(もう忘れてる)
 だから特に取ってもらわずに、ベッドの上で過ごす。
 そして時間は荷物を少しでも減らす為に時計は持たずにスマホを見て把握していたので、スマホを触れない間はずっと何時だか分からなかった。

 薄々『ここって個室では?』と思っていたのだが、問診か何かで来た先生から「個室に入れて良かったね」と言われ、『ここってやっぱ個室!』と判明。

 お邪魔計器類が点滴と尿の管以外外れ、看護師さんに体を拭いてもらって服をお着替え。
 看護師さんが腹帯を発見して「持ってるんだ。あるとないとじゃ全然違うからね」って付けてくれた。
 この時、西松屋でサイズを間違えて買った緩い腹帯の事も説明したので、サイズがちょうどいい白十字のを装着。
 そして仰向けに寝て腰を上げるだけならお腹が痛くないという事を知る。
 ヨガをやっていたおかげか、ちゃんとできた。

 体を起こしてもよくなって、ベッドの頭部分を上げて体を必死に起こそうとしたけど、上手く行かない。
 2回目のチャレンジでどうにかベッドの上に座れたと言えば座れたけど、ちゃんと座れずスゴスゴ戻る。
 3回目でようやっとまともに起き上がれてベッドの縁に座り、床頭台の書類を見てみる。
 昨日か今日、誰かが来て何かを置いて行ったのだ。
 見てみたら、個室の利用に必要な書類だった。
 そう言えば来た人、看護師さんじゃなくて事務の人の制服だった様な?
 早速書こうと思ったけどクラクラのヘトヘトでまた横になる。

 昼過ぎ。看護師さんと歩行しに行く事に。
「動く前に痛み止めを使うといいよ」とポンプみたいな痛み止めの使い方を教わり、体の起こし方も聞きつつ
「はっ!」
 という気合の掛け声と共に起き上がったけど、お腹はチクチクする感じで痛かった。

 最初は病棟内でぐるっと回れる場所を2週できた。
 その後部屋に戻って休んだら眠くなっていつの間にかスヤスヤ。
 目が覚めたらまた起き上がって歩いて、そして休んだらいつの間にかスヤリ。
 を繰り返す。
 体のダルさやコリがきつくて、起き上がる時お腹はチクチク痛いけどそれは我慢してせっせと歩いた。
 それに、家に帰ったら一人だからなるべく早くちゃんと動けるようになりたい。
 でも前かがみだし、張るような痛みはあった気がする。
 あと歩いている途中で先生に会って「転ばないように気を付けてね」って言われたし、手術後すぐに転ぶのは怖いので気を付けた。
 それから起き上がれるようになったので、スマホとか百太郎とかをベッドに置く。
 大部屋の時は百太郎を無言で動かすか人がいないのを見計らって話してたけど、個室になって堂々とお喋りしてた。
 でも『多分外に声が漏れてるよなぁ』とは思ったけど。
 隣部屋との壁は薄いようだったし……。

 夜。
 ベッドに横になり数分後。
 ブラトップが熱いし苦しい!
 なので慌てて看護師さんを呼んで外してもらった。
「寝る時は、コイツはいらねぇ。いや、点滴がある内はいらねぇ!」
 なった。

 そして深夜。
 お腹の中でガスは動くのにおならが出ない。
 何だかムズムズして寝られなくて看護師さんに相談したら「トイレに座ると出る事もあるよ」と聞いたので試すも、出そうで出ない。
 こうして私の腹の中はお邪魔な子宮筋腫で膨れ上がった子宮がいなくなって喜んだのか、オールナイトフィーバーをして寝付けないまま朝を迎えた。


手術後2日目

 深夜1時半頃、ようやくおならが出るも威力はいつもの半分以下だ。
 それにまだお腹がムズムズと違和感で眠れない。
 朝方に掛けておならが出て少しは楽になったが。
 そして夜間、どうにかおならを出そうとウロチョロしていた時に寒くて閉めた窓を、明け方暑くて寝ぼけながら必死に起き上がって開ける。

 朝。
 なんだか体が黒い気がする。
 片方の脇から腕までソバカスがあるんだけど、それも濃くなってるような……?
 顔を洗うのに洗面に行って鏡で見たら、やっぱ皮膚が黒っぽくなってる……。
 ご飯食べてないからかな?

 おならが出た事を告げて飲食の許可が下りる。
 ご飯はお粥だけど、おかずもちゃんとあった。
 おいしい。
 ただ先生から「食べ過ぎてお腹が苦しくならないようにね」と言われたのもあり、朝はご飯と味噌汁を残した。
 でもお昼ご飯は全部食べたけどね。

 おしっこの管が外れた。
 でも菌が溜まってしまう事があるそうで。
 なので水分を多めに取って、トイレでウォシュレットを使うといいよと教わる。
 という事で、人生初のウォシュレットを使う事になった。
(歴代で住んでいた家に無いのもあり、今まで使っていなかった)
 あとはショーツに出血があったり、お腹に貼ってあるテープがよれたりふやけたりしたら報告。
 あと、痛みがあれば痛み止めを出すよと教わる。
 更にリハビリの為、昼間は離れた場所のトイレを使ってと言われ一度は「分かった!」と返事をしたものの
「個室を借りたのは自分だけのトイレが欲しいっていうのもあったからだった!」
 と慌てて「トイレに行きたくなったら、病棟をぐるっと回ります! 漏れそうならトイレに行った後回ります!」
 と交渉し許可が下りる。

 というワケで、この日も病棟内をぐるぐる回ってた。

 トイレで排尿すると、お腹の傷口辺りが縮む感じで痛かった。
 でもすごくは痛くない。

 術後初めての排便。
 痛くない程度に踏ん張っても大丈夫とは聞いたものの、力を入れるのが怖く
「確かブログで考える人のポーズが良いってあったなぁ。こんな感じか?」
 と、つま先立ちの前かがみで、かなり時間を掛けておっかなびっくり出す物を出した。
 ちなみに入院中も退院1カ月以内も、1日出ない事はあったし量が少ない日もあったがほぼ毎日便は出た。

 シャワーも解禁されたので浴びたけど、点滴を付けながら入るのが結構面倒。
 あと着替えの時は看護師さんを呼ばなくちゃできない。
 そしてこの時、お腹を確認したけど、私のお腹はおにぎりみたいになっていた。
 だから『おにぎり山』と名付けた。

 シャワーの後は洗濯もできた。

 夕方。
 ご飯も食べられてるし、今日で点滴ともおさらば。
 看護師さんから「終わったら教えてね」と言われたけど案の定忘れて気が付いたら血が逆流して、慌ててナースコールで知らせて私はすぐに看護師さんが作業に入れるように横になってスタンバイしてた。
 それから点滴が刺さってる間、あまりその部分は触らない様にしてたんだけど、うっかり触ってしまって……。
 針が思いのほか深く刺さってるみたいでビビッてたんだけど、抜く時は特別変な感覚はなくてよかった。

 この日はスマホもいじれるようになった。
 ただまだ弾性ストッキングを履いて眠らねばならない。
 体の締め付けがあると、だるくなって上手く眠れないんだけどなぁ。

 

手術後3日目

 前日の夜。寝る前に熱が続いているので解熱効果もある痛み止めを飲んで深夜。
 くしゃみが出た。
 対応ができる覚醒状態で慌ててお腹を押さえようとしたけど横向きに寝てて上手く抑えられなかった。
 痛さは0~10のフェイススケールで5~6。
 お腹が避ける様な痛み。

 それとこの日辺りにデザイナーベビーの夢を見た。
 ただ夢の中では必要と思った要素を入れまくった結果、良くない結果に終わる。
 みたいな終わりを迎えていたけど。
 多分この病棟は妊婦さんもいるし、赤ちゃんのホギャーって声が聞こえる所なのでこんな夢を見たのかな?

 朝。
 何だか体温調節が上手く行っている気がする。
 熱も下がって平熱になった。

 ご飯は常食。おいしい。それに私、ご飯(炊いた米の方ね)も大好き。
 何をおかずにご飯を食えばいいのかなんて事もなく、お野菜(好き)沢山あるし、お魚(好き)もよく出るし、普段の味気ない私の食事とは比べ物にならないご馳走を食べた。

 病棟内をぐるっと回れる所の1周がこの日の歩幅でちょうど100歩だったので*1、見たブログを参考に術後から10週ずつ増やして5日後の退院1日前には8,000歩になる様、計画的にぐるぐるする事を決める。
 結果、この日は4,900歩に達した。

 それとこの日くらいから
 朝ヨガ、ガンサバイバーヨガ、動的ストレッチ、静的ストレッチ、自律神経を整えるヨガ。
 で出来る項目をやっていく。
 腹筋を使わない動き、お腹を圧迫し過ぎない動き、背中を反らせない動きなら出来た。

 夕食後。
 ウォシュレットを使ったらおならが出て、そしたら胃が締め付けられる様に痛い。
 20分休んでも良くならなくて吐き気もあって、ナースコールで看護師さんを召喚。
 お腹の音を聞いてもらったら、腸は活発に動いてるって言われた。
 その後、いつでも吐けるように広げたビニール袋を傍らに置きつつしばらく横になって休む。
 すると今度は吐き気と同時にゲップも出そうで苦しくて起き上がり、胃袋を下から上にマッサージしてる時、ある事に気が付いた。
 この感じ、以前も経験した……。
 そうこうしてたら胃からコポコポ何か出て来て、苦しさが和らいだ。
 それからお医者さんが来てくれた!
 お腹見せた時、傷の付近を触られてとっさに庇うように手が出てしまったw
 そして結果は……。
「食べ過ぎかもね」
 やっぱり、これって食べ過ぎの時の!
 ご飯は美味しいし、残すのはもったいないし、そもそもなんか特に食べ過ぎ感もないまま完食してたけど、明日はまだ食べられるぞって所でやめられるといいな。
 (;´д`)トホホ

補足

 前回書くのを忘れたが、コンセントは大部屋・個室共に床頭台の他にベッド近くの壁にもあったので看護師さんに使っていいか聞いたら、一部除いて使ってもOKだった。
 なので特にコンセントで困る事はなかった。

 おならを出す方法だけど、お腹を電気毛布で温める方法もあるみたい。
 でも私は熱があったのでやらなかった。

 


次回

lunatic.hatenablog.jp

*1:元気に歩くと80歩だったが