気が付かれなかった取り替え子

ここは、とある人物の出来事が手記として現れる隙間の世界です

急に態度を変えられてもキモかったって話

 私の母親は私が学校に通いたくないという欲求を飲んでくれなかった。

 だから無理やり通わさせられたし、朝は父親にくすぐられて無理やり起こされて苦痛だった。

 

 所が母親は誰かに何かを吹き込まれたようで急に態度をコロっと変えて「通わなくていいよ」と言ってきた。

 どうして学校に行きたくないのか話し合いをするわけでもなく、今までさんざん他の子と比べて「あの子は皆勤賞狙って学校通ってるのに」とまで言ってきていた母親が突然である。

 

 その時の私がどんな気持ちだったか、実は正確には覚えていない。

 ただ母親の突然の手の平返しがキモかった印象が残っている。

 そもそも理解してくれたとは思っていなかったかな?

 

 だって、私以外の他人に何か吹き込まれたから急に態度を変えたんでしょ?

 っていうのが手に取るように伝わっていたから。

 

 だから

 あの人は私の言っている事を理解なんかしてないし、私が「学校に行きたくない」って言った原因を考慮して「行かなくていいよ」と言ったわけでもないでしょ?

 とかなってたと思う。

 

 そもそも私の母親ラジコンだし。

 自分で考えて動く事ができないから誰かに操縦してもらわないと動かないの。

 

 でもその誰かって、少なくともこの時は私じゃないよね?

 

 まぁ、30歳近く年の離れた娘の私に愚痴を吐いたり助言を求めたりする幼い母親ではありましたが。

 

 

 あと一応書いておくけど

 学校に通わない=正しい。とかその逆の、学校に通う=正しい。

 という白黒ハッキリした事は思っていないよ。

 

 ただ『従来の方法での通学や勉強が苦行だった』という事実は、あの頃の私にあったっていう。