気が付かれなかった取り替え子

ここは、とある人物の出来事が手記として現れる、隙間の世界です

狂信者①

 16歳になる年、個人でやってる小さな工場で3カ月程度バイトをしていた。

 やめた理由は顔や手の皮膚がただれて膿が出る皮膚炎が出て辛かった事と、段々行くのが辛くなっていった事などが主な理由だが、それ以外にもこのバイト先の私以外の従業員(2名)が、とある宗教に入っていて毎日勧誘してきた事。

 という事情も若干ある。

 その信者曰く『世界は滅びを迎えるが、信者の私達は生き延びる』だそうで、毎度毎度断ってるのに、見学に来ないかしつこかった。

 でも「信じない人は救われないんでしょ?」って感じの返事をしてから、なくなった様な……?

 とそんな感じだったのだが、この時私は既に切羽詰まった状態な気がするのだが、その割にはこういう宗教になびかなかったのは訳がある。

 既に中二病を拗らせた私は、妙にリアリストだったのだ。

 

 信者の語る信者になると得る有難い効果は、特に科学的に証明も検証もされてない方法で、しかも思い込みによる作用として処理されてもおかしくない事象であり、信用ができない。

 しかも宗教って、オウム真理教の事件が数年前に起こったのに、怖いわ。

 

 とか思ってたと思う。

 そして『世界は滅びを迎えるが、信者の私達は生き延びる』も、

 

 それで生き残っても、今と同じかそれ以下レベルの生活もできないんじゃね?

 ライフライン維持するって、生き残った人達だけでどうにかできるもんなの?

 しかもそれって例え人間だけある程度消えて、建物は無事でしたって状態でも難しいと思うけど?

 衣食住がしっかり整って娯楽も多い現代社会の緩~い生活環境に慣れた人が、狩猟も生きた動物を〆て解体する事も野外でのトイレ経験もなく、風呂も毎日は入れない、自衛隊すら駆けつけてきてくれない状況下で、冬越しできる? 医療だってかなり水準が下がるだろうに。

 もちろんそういう事を視野に入れて、技術を身に付けているならいいと思う。

 けど、それをせずに、世界は滅びを迎えるけど、信者だけは何不自由なく幸せになれます。

 とかだとさすがにちょっと御伽噺の様で、現実味がないわ。

 

 となりまして、熱心に勧誘してくる信者を信用する事が出来なかった。

 

狂信者②