気が付かれなかった取り替え子

ここは、とある人物の出来事が手記として現れる隙間の世界です

孤独死

 私は子供もいないし結婚もした事がない独り身だが、町内会に入って組長の時以外でも地域の清掃とかは参加している。

 だけど、今私が孤独死をしても近所の人はすぐには気が付かないだろう。

 もちろんタイミングが合えばすぐに発見してもらえると思う。

 回覧板が滞っているとか、ポストの中身が溜まってるとか、行事に出席予定なのに来ないとかで。

 だけど、そういうちょっと心配という出来事があっても、私の家まで訪ねてくるという行動を取るとは限らない。

 他人って、厄介事に首を突っ込みたくなくて知らないふりをする時もあるし。

 それに過去に体調不良で家から出られなくなった時もあるが、心配して見に来てくれる人なんていなかった。

 肝心な時に必要な連絡を入れる、しかるべき所に相談をするっていう事ができてないんじゃないの? って思う時もあった。

 

 もし今私が急死したとしたら、真っ先に気が付くのは定期で利用している施設やサービスだろう。それがないなら近所の人が異臭や虫で気が付く。多分そんなレベル。

 実際どうなるか分からないけど、世知辛い気分になるな。

 

 自殺を防止しようって話は市町村とかのお知らせで見る。

 それって大事だと思うんだけど、それと同時に『孤独死をしたらなるべく早く周囲が察知できるようにしよう』って運動もしてほしいんだよなぁ。

 窓を見ると電気がつけっぱなしorその逆、ポストや郵便受けは溜めておかない+溜まっていたらその家の明かりをチェック。

 こんな時は○○や××に相談してください。

 見守りサービスでこんな事ができますよ。料金は○○~……って感じに。

 

 周囲が孤独死のサインに気が付ける情報を知る事と、それからどうやって動くか知らせておく事って大事だと思うんだけどね。

 まぁ、自殺防止の方をよく覚えているだけで、実は孤独死をしたら周囲がなるべく気が付ける運動とか、もうされているのかもしれないが。