気が付かれなかった取り替え子

ここは、とある人物の出来事が手記として現れる隙間の世界です

家の鍵

 父と住んでいたアパートを出る時、私は何かあった時必要だろうとお互いのアパートの鍵を持っておこうと提案した。
 そして父は私のアパートの鍵を持つ事は許可した。しかし自分のアパートの鍵は渡さないという。
 理由は
「住んでいない人に渡してはいけないから」
 だった。

 いやお前さ、隣県に住んでる長女様には渡してるじゃねーか!

 というワケで、私はこの後姉に相談。
 当然姉も何かあった時すぐ行けないし困るとの事で、結局近くに住む伯父に鍵を預かってもらう事になった。
 そして当然だがこの相談や提案は私が行い、父は何もしなかった。

 取り合えず、父にとって私は人間以下で、父の管理物で、姉とは違った存在なんだなとはなった。
 もしくはキチガイ程度にしか思われてないんだろうな。

 私に払えもしないお金を払えると自信満々に言ってきて、「いや、これ払えんだろう」と私に突っ込まれ事実に気が付き謝りもせずにだんまりしたのは父なのにね。

 他にも勝手な思い込みで
「この書類はいらない!」と言って必要な書類を不要と決めつけ、私に二度手間させて謝りもしないのも父なのにね。

 私だって思い込みが激しくて私を振り回す、無意識で悪気なく嫌がらせする人に家の鍵なんて預けたくないよ。
 でも仕方ないから預けようとしたのにね。