気が付かれなかった取り替え子

ここは、とある人物の出来事が手記として現れる隙間の世界です

 私は小さい頃から、母親に教わって裁縫をしていた。

 これはいくつくらいの出来事だったかよく覚えていないが、針に慣れていたけど、まだ使い始めて数年とかだった気がするので、多分10歳以下、もしかしたら8歳くらいだったかもしれない時に起きた事だ。

 

 家で母と2人でいる時に私は裁縫をしていて、立ち上がった時に使ってた針がない事に気が付いた。

 それを母に告げたか何かした時、母はこう言った。

「お父さんに怒られるから」

 

 もうちょっと何か続いた気もするが、うろ覚えだからよく覚えていない。

 ただ、母親が最も恐れていたのは、旦那にこの事がバレる事だったのは間違いないかな?

 

 そして針は私のズボンの裾に付いていたのを自力で見つけたのだが、この時母親は探してくれなかった気がする。

 そして針を無くすのは怖い事だ的な説明もなかったと思う。

 

 

 ついでにこの後からは針が行方不明になる事はなかったので、針による事故は起きていない。