気が付かれなかった取り替え子

ここは、とある人物の出来事が手記として現れる隙間の世界です

覗き

 1996年に覗きにあったんだ。

 姉はこの時出かけてて、父親と母親の3人でドラマの『銀狼怪奇ファイル』か『透明人間』を見ている時間帯だった。

 

 この頃住んでいた家はおんぼろの木造アパートで、普段なら夜は雨戸をしていた。

 だけどこの時は何かあって(よく覚えていないが私が責められた記憶があるので、私関連で隙間が開いていたのかもしれない)、雨戸を完全に閉めずにカーテンも閉じてなかった。

 で、ふと私が窓の方を見ると男の人が覗いていた。

 

 私が声を出したか何かで、男の人は逃げて行った。

 窓から見える範囲の道に車のヘッドライトの光だけは見えたから、車で逃げたかも。

 

 私は警察に言わないの? と両親に言ったが、もちろん両親は警察に相談をしなかった。

 注意を促して終わるとか、予防策を教えられるだけとかで何も報告をしなかった。

 うちの両親も両親だが、その両親からも信用されてない警察というのも哀愁感が漂う……。

 

 ちなみにその後、私は家の周りに紐を巡らせたりと、率先して予防を独自に行っていた。

 

 

 所で、当時私はあの覗き魔は母親を見てたのかな?

 とか思っていたが、私を見ていた可能性もあるねぇ。

 

 私、覗かれて興奮する趣味はないんだけど。

 むしろ、覗いて喜ぶド変態は、縛って踏みつけて「誰の許可を得て覗いてるんだこのブタ野郎!」とか、まぁ私は語彙力ないけど罵っていたぶって幸せを感じるんだけども。