気が付かれなかった取り替え子

ここは、とある人物の出来事が手記として現れる隙間の世界です

もう少し自分の頭で考えろよと

 幼稚園の頃、私が何かが切っ掛けで癇癪を起したかふざけたかで「ショートパンツはいらない、捨ててよ」と言った事がある。

 すると母親は分かったと言った。

 一応書いておくけども、もちろん私は当時それを本気で言ってないし母親も分かったとは言っても本当に捨てないだろう。

 まぁ、隠すくらいはするかもしれないけど。

 的な事は考えていた。

 でも私の考えは甘かった。

 あのアマ(母親)マジで全部捨ててたよ。

 発覚したのは幼稚園の運動会の時、ショートパンツ履かなきゃならないって時

「○○(私)が捨ててって言ったから全部捨てたよ」

 と母が抜かした時だ。

 いや、確かにタンスとかからは消えてたけどさ。

 ちなみにショートパンツは母親が私と同い年くらいの娘さんがいる人から借りてきて、使った後返したよ。

 それと我が家はけして裕福ではない家庭だった。

 そして当時私は

『いや、おかしいでしょ? だって子供の言う事だよ?? 私幼稚園児だよ??? そんな子供の言う事真に受けて言いなりになっちゃうの?』

 とか、本当にこんな風に考えてたよ。

 何となく子供の考える事じゃない気もするけど。

 

 これがある種の教育なのかそうではないのか実際の所分からないが、私にって母親は人間に近いくせにバグだらけ、おまけに応用力や他人の気持ちを考えるという事をしないAIだ。