気が付かれなかった取り替え子

ここは、とある人物の出来事が手記として現れる、隙間の世界です

缶コーヒー

 昔、確か小学生くらいの頃、市で行う河川清掃に出た時、清掃が終わった後飲み物が配られた。

 そして私は缶コーヒー(ミルク入りの甘いやつ)を差し出され「やったーヽ(^o^)丿」となっていた。

 いや、態度にはあまり出てなかったかもしれないが、その頃から甘党だし喜んで受け取ろうとしたら、一緒に参加していた母親がこう宣った。

「うちの子、こういうの嫌いだから~」

 私は意味が分からなくて思考停止してしまったのと、母親の顔を立てる為黙っていた。

 帰ってから私が本当は欲しかった事を伝えると、母は父親にコーヒーを入れてとお願いしたり、そして父は不機嫌になり何もしなかったりで、結局自分で入れたかな?

 

 ちなみに、私はこの頃普通にコーヒーを飲んでいた。コーヒー系飲料も飲んでいた。

 苦くて嫌いだなんて、口にした事はなかった。

 ついでに甘党なのは家族全員知ってなくては可笑しいくらいの行動はしていた。

 小さな頃から飴を噛んで食べて虫歯になったり、隠されたお菓子を探し出して食べたりしてたし。

 さらに、初めて作った玉子焼きは、砂糖を入れすぎて甘すぎな上、金平糖も入れてたぞ?

 確かにね、スーパーに行ってお菓子をねだる時は、コーヒーなんて頼まないよ?

 それよりはるかに食べたい物があるし。

 でも、どうして母親の中で、

 私=缶コーヒー嫌い

 になったのかが分からない。

 ましてやブラックでもないのに意味が分からない。

 まるで、現実世界で物理演算を一切無視したゲームの表現をされた様に、意味が全く分からない。

 が、母親は昔から意味が分からない行動をしていたから、仕方ないね。

 

 で済む事はない……。

「食い物の恨みは恐ろしいね!」とか、そんな軽い言葉では終われないほどの憎しみは、母親が死んだ後も続いているよ。