気が付かれなかった取り替え子

ここは、とある人物の出来事が手記として現れる、隙間の世界です

禁忌②

【前回のあらすじ】

 子供の頃に、外に出れない&人に会えない私は、小説家になるという夢を諦めた。

 更にもう一つの夢である『私の家族』も諦めていく。

 その理由とは……?

 

禁忌①


 私には経済力がない。そして精神を病んでいる。

 その理由には、恐らく様々な因子があるが、発達障害などに似た症状が出ている事があげられる。

 その私が子供を生んだら、おそらく高い確率で子供に遺伝してしまうのではないか?

 もちろん遺伝しない子供も産まれるかもしれない。しかし私は私の病気で手一杯で、定型発達の子供すら、恐らくうまく育てられない。

 それに子供が悲しんでいる時に、サッと「辛かったね」とか「悲しかったね」が言えないかもしれない。何か問題が起きた時に、どう対応したらいいかでパニックになるかもしれない。

 悲しんでるなら抱きしめればいいとか、その程度の行動すら取れないかもしれない。

 だって、私の親がそれらの事をできていたとは言い難いもの。

 そういえば忘れているだけな気がするけど、悲しい時とか辛い時に、親の方から率先して抱きしめてくれた記憶がない様な気もするし。

 それが実際にあった事なのか、もし実際にあった事だとして、それが常識の範囲ではどの程度の事なのかハッキリとしないが、何にせよ、自分の両親を見ていると、その子供である私が、まともに子育てできるの?

 となるし、私みたいに辛い思いをさせてしまう確率が高いな。となるのだ。

 それに、我が家が家族として破綻しているのは、無茶な家族計画の可能性が高い。

 私はともかく、仕事等がある程度できる両親であれば、子供を一人、私の姉を生んだ所で避妊をしていれば、ここまで酷くはならなかったはずなのだから。

 ならば、私は親を反面教師にしよう。

 両親、特に母親と同じような行動は避けよう。

 だから私は子供は作らない。絶対にだ。

 

禁忌③