気が付かれなかった取り替え子

ここは、とある人物の出来事が手記として現れる、隙間の世界です

禁忌①

 17歳くらいだっただろうか? 小説家になる夢を諦めた。

 理由は他人に会う事ができないから。

 いくら頑張ってみた所で誰かに会う事が出来なければ、それを仕事にする事はできない。

 それでも当時インターネットを使ってブログ等をやっていたら、商業目的ではない小説を書いて公開していたかもしれないが、どちらにせよ多感な年頃だったので、現実通りにすっぽり諦め、途中まで書いていた、何一つ完結していない小説を綺麗サッパリ処分していただろう。

 

 それから時が流れ、その間にもう一つの夢である『結婚』や『子供』も無理なのだな。となっていった。

 理由は初め漠然としていたと思う。

 

 身体中自分で切りつけている自分は、母親になれない。

 母親が嫌いな自分は、母親にはなれない。

 

 と、そんな感じだったと思う。

 それが徐々に情報を得て、よく回らない頭で何年も考えていって、段々とはっきりとした『やってはいけない理由』が生まれていったのだ。

 

禁忌②