気が付かれなかった取り替え子

ここは、とある人物の出来事が手記として現れる隙間の世界です

一度壊れた物は元通りにはならない

 BBSを見ていた時の事だ。

 人間の体は機械と一緒で、壊れないように定期的に検診したりバランスの良い食事を取る事が肝心で、一度壊れると元に戻すのは難しい……という様な事が書かれていた。

 確かにその通りだなと思ったし、それと同時にこれは精神面にも言える事だな。となった。

 

 車は定期的にメンテナンスが必要だ。そのメンテナンスの結果、必要な物は補充し、取り換えが必要な部分は取り替える。

 もちろん常日頃から無茶はさせないというのが前提だし、事故などで傷ができたらなるべく早く適切な処置をする事も大切だろう。

 だけど、もしメンテナンスをしなかったら?

 傷ができた後に、適切な処置をしなかったら?

 

 散々乗り潰してボロボロの状態になった後なら、修理をするよりも新しく買い直した方が、手っ取り早くそして確実だ。

 更に初期不良品の場合だが、それは使える部品は回収して、処分する方が効率的なんだろうな。

 

 

 そういえば昔見たコメディー映画で、永遠の命と若さを手に入れたけど壊れた体を修復しながら、ボロボロの鉄屑の様な状態で生きて行かねばならない二人の女性の物語があったな。

 死にたくても死ねないから、そうなってしまったんだったかな?

 

 ボロボロになってまで生きる価値ってこの世界にあったっけ? となるが、死ねないのならば仕方がないか。