気が付かれなかった取り替え子

ここは、とある人物の出来事が手記として現れる隙間の世界です

2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧

6という数字に好かれている様だ

私はまるで、クトゥルフ神話TRPGの狂気表の中から6番を引いたような奴だな。と思う時がある。 そういえば、私が生まれた月、日、時間。の中に6の文字が一つずつ入っていて、6が三つ並ぶな。

ピンク色の扉

あなたの目の前にはピンク色の扉がある。 どうやらこことは違う場所に繋がっている様だ。 もちろん、あなたはここから立ち去ってもいいし、扉を開けてみてもいい。 しかし、もしも扉を開けるのであれば、そこには知らなくてもいい光景が広がっているかもしれ…

一度壊れた物は元通りにはならない

BBSを見ていた時の事だ。 人間の体は機械と一緒で、壊れないように定期的に検診したりバランスの良い食事を取る事が肝心で、一度壊れると元に戻すのは難しい……という様な事が書かれていた。 確かにその通りだなと思ったし、それと同時にこれは精神面にも言え…

生かすだけの医療

私の母親は死んでいる。私が二十代の頃に自殺した。 だけど私は母親の没年月日をよく覚えていない。覚える気がないのか、元々そういった事を覚えるのが苦手なのか、その両方かは知らないが、私にとって母とは、死んで悲しいと思えるほどの価値もない程度の存…

幼稚園の頃に親に当てた手紙

幼稚園の頃、確か母親に手紙を書こうみたいなのがあり、何か書いた覚えがある。 しかしそんな事などすっかり忘れたある日、手紙を見る機会ができ読んでみると、「黄色いスイカが食べたい」という事が書かれていた。 私は昔から食べ物が好きなようだ。 だが、…

終活

私の終活歴は長い方だと思う。何せ十代後半の頃からやっていたのだから。 とは言っても初期の頃やっていた終活は、はいつ死んでもかまわない様、死んだ後の遺品整理が楽な様、とことん物を捨てまくっていくタイプのものだった。 私が死んだ後、親が私の写真…

失恋

私が社会復帰に向けてやたらと頑張っている頃、六歳ほど年上の人と知り合った。 彼はやたらと優しくて、私の行きたい場所には結構な遠出でも連れて行ってくれたし、買い物の為に車を出してくれたりもした。 そして費用はいつも彼持ち。 このままでは申し訳な…